SSブログ
スポンサーリンク
FX、外為のなかでもなじみの深いドル円で稼ぐため。 経済指標、要人発言、IMM(シカゴ筋)ポジション、くりっく365 為替売買動向、ポジション比率(外コム)など、ドル円のさまざまな情報を集めています。 トレードの参考にしていただければ幸いです。


8月鉱工業生産は現行基準で最大の下げ幅 [経済指標]

8月の日本の鉱工業生産指数は、輸送機械や一般機械などの生産減少が響いて2カ月ぶりに低下し、現行の2005年基準で最大の下げ幅を記録した。
低下幅は市場予想を大幅に上回った。
世界的な景気後退懸念と資源高を背景に、企業は一部生産調整を余儀なくされている。

経済産業省が30日発表した8月の鉱工業指数速報(季節調整済み、05年= 100)は前月比3.5%低下した。
前年同月比では6.9%低下だった。
同時に発表された9月の製造工業生産予測指数は前月比1.6%の上昇、10月は0.1%低下だった。
同省は「総じてみれば、生産は弱含みで推移している」とし、基調判断を2カ月連続で据え置いた。

世界経済にとって最大の懸念材料である米国の金融不安が深刻化し、米国の景気後退懸念が高まっているなか、外需頼みの日本経済は、海外需要の拡大に基づいた生産増加は当面期待できない。
国内では、不動産業や建設業を中心に倒産が増加するなど景気後退色が強まっている。
このため、7-9月期の生産についても、「3四半期連続で明確な前期比マイナスとなる公算は極めて大きい」(HSBC証券の白石誠司チーフエコノミスト)との見方が有力だ。

大和総研の熊谷亮丸シニアエコノミストは発表後、「海外経済の下触れ懸念が強まるなか、輸出環境は悪化しており、生産は輸出とともに下方トレンド上で推移するとみられる」と指摘。
マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストも「企業生産活動が一段と低迷している」と述べ、先行きの生産計画も弱いことから、「残念ながら生産回復の兆しは全く見えない」としている。

麻生太郎首相は29日に召集された臨時国会で、福田康夫前内閣がまとめた緊急総合対策を実施に移すため、1.8兆円の補正予算を早期に成立させたい考えだ。ただ、対策が実施されても景気押し上げ効果は限定的で、「最後は外需が回復する」(与謝野馨経済財政相)ことに頼るほかない。
一方、米国の金融不安が長引けば、米国の実体経済への負の連鎖が懸念されるため、日本も景気後退局面から脱却する時期が後づれする可能性が大きくなる。

同省調査統計部の志村勝也経済解析室長は記者説明で、9月の予測がそのまま実現すると仮定すると、7-9月期は前期比1.1%減と3四半期連続でマイナスになるとの試算を示した。
志村室長は、生産が予測の数字を下回っていることについて、資材価格の高騰、消費の低迷、海外向け輸出の減少などの外部要因が「生産の下方に働いている」との見方を示した。

8月の生産を品目別にみると、北米向けの自動車・自動車部品などが減少したほか、国内外向けの半導体製造装置の生産も減少した。

日本政策投資銀行の鈴木英介調査役は発表後、生産と関連が深い輸出について、「9月に入り、欧米の金融システム不安は深刻さを増しており、その実体経済への悪影響の広がりが警戒される。中国についても、欧米への輸出依存度が高いことから減速を余儀なくされるとみられ、先行きも輸出の減少基調が続く可能性がある」と語った。

財務省が25日発表した8月の貿易統計速報によると、資源価格の高騰が輸入額を押し上げた一方で、輸出額は米欧経済の減速を受けて伸び悩み、26年ぶりに貿易赤字となった。また、日本銀行が同日発表した実質輸出入によると、 輸出は前月比1.7%減と4カ月ぶりの減少となった。

内閣府が生産動向をみる上で重視する電子部品・デバイスの生産は8月に同0.6%上昇、在庫は同9.5%低下した。
鈴木氏は小幅上昇したものの、「基調としては減少」との見方を示した。

nice!(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。