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10月の機械受注は前月比で2カ月ぶり減少 [経済指標]

国内民間設備投資の先行指標である船舶・電力を除く民需(コア機械受注)は10月に前月比で2カ月ぶりに減少した。
世界的な金融危機による実体経済への波及が鮮明になる中、企業は設備投資の抑制姿勢を一段と強めており、機械受注は当面減少が続くとの見方が広がっている。

内閣府が10日発表した機械受注統計によると、10月のコア機械受注(季節調整済み)は前月比4.4%減で、総額は8997億円となった。
前年同月比では 15.5%減。コア機械受注の内訳は、製造業が前月比2.2%減、非製造業が同 2.3%減。

機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する段階で集計するため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。
7-9月期の日本の実質GDP(国内総生産)改定値では、民間設備投資は前期比2.0%減と1次速報の同1.7%減から減少幅が拡大。
世界経済の悪化による需要減退を受け、輸出型企業を中心に設備投資を中止・先送りする動きが相次いでいる。

家電世界2位のソニーは9日発表した液晶テレビなど主力のエレクトロニクス事業の収益改善策の中で、2010年3月期の設備投資額を中期計画より約3割削減する方針を示した。
今期中に半導体事業で携帯電話向けCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサーの増産計画の一部を外部へ生産委託するほか、テレビの急激な需要減を受け、スロバキア工場の液晶テレビ増産投資も延期する。

大和総研の熊谷亮丸シニアエコノミストは発表後、「10月は輸出、生産など企業部門の指標が軒並み加速的に悪化しており、9月の米欧での金融危機が 10月には日本の実体経済に本格的に波及し始めていることを表している」と指摘。その上で、「こうした状況下、企業の設備投資の大幅な減少が避けられないことが機械受注の悪化からも確認される」としている。

内閣府の杉原茂景気統計部長は記者説明で、コア機械受注の基調判断について「減少している」と述べ、前月から判断を据え置いた。
内閣府が9月末時点で調査した主な機械製造業者の10-12月期受注見通しは前期比1.2%増となっている。
7-9月期は季節調整済み前期比10.4%減と1998年4-6月期と並ぶ過去最大の減少幅を記録した。

杉原部長は、10月の結果を受けて、10-12月期の前期比1.2%増の見通しを達成するには、残り2カ月で前月比各7.6%の増加が必要と指摘し、「簡単ではない」との認識を示した。また、11月、12月が10月から横ばいと仮定すると10-12月期は前期比6.1%の減少となるとの試算を示した。

三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは、工作機械受注額の減少幅が拡大していることから、「11月分も厳しい内容になりそうだ」と指摘し、10-12月期については「最近3年間は見通しを実績が下回ったが、この傾向は今年も続き4年連続になりそうだ」との見通しを示した。

機械受注の関連指標である11月の工作機械受注額の内需は前年同月比 60.8%減と、10月の同42.1%減からマイナス幅が拡大した。

先進国経済の後退を反映し、海外からの受注を示す外需は6897億円と前月比で37.2%減少した。
減少率は2003年7月(37.7%減)以来の大きさ。
外需の減少を反映し、民需・官公需なども加えた受注総額は前月比14.4%減の2兆258億円と5年2カ月ぶりの低水準となった。

農林中金総合研究所の南武志主任研究員は「現在、需要が相当な勢いで収縮しており、企業業績は急激な悪化に見舞われている。まだ体力が残っている企業もリストラに取り組み始めている」と述べ、「このような状況の下、企業は設備投資計画を大きく下方修正し始めており、先行きもこうした状況が当面続く可能性が高い」とみる。

南氏は一方、「国内に過剰な資本設備があるわけではないため、大掛かりな資本ストック調整が発生するリスクは低いと思われるが、世界経済が底入れし、輸出環境が好転しない限り、設備投資の回復は困難だろう」としている。

民需で減少に寄与した業種は、製造業では、電気機械、一般機械、自動車など、非製造業では、通信、金融・保険、運輸などだった。
一方、増加に寄与した業種は、製造業ではその他製造、鉄鋼、造船など。
非製造業では、その他非製造、農林漁業、建設などがプラスに寄与した。

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