８月の英失業者数

英政府統計局（ＯＮＳ）が17日発表した８月の失業統計（季節調整済み）によると、失業者数は失業手当申請ベースで前月比３万2500人増の90万4900人と、1992年以来の大幅増となった。
英経済がリセッション（景気後退）に近づくなか、銀行から建築会社まで幅広い業種で雇用が削減された。

８月の失業率は2.8％と、前月の2.7％から上昇した。

住宅市場の低迷や信用収縮の悪化で英経済は91年以来のリセッションに陥る恐れがあり、企業は雇用を減らしつつある。
雇用の低迷を受け、景気拡大を促すようイングランド銀行に対する利下げ圧力が高まっている。

ＩＮＧファインナンシャル・マーケッツのエコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏（ロンドン在勤）は、「英国の経済と労働市場の悪化ペースは速度を増しており、リセッション入りが確実なものとなったように見える」とした上で、「イングランド銀は利下げへと政策方針を転換する見通しだが、短期的なインフレ懸念を抱えているため、方針転換は来年まではないだろう」と述べた。

７月の失業者増加数は２万7800人に改定された。
改定前は２万100人だった。

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