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FXの10倍レバレッジ規制は本当に個人投資家のためになるのか? [日々の話題]

2017年9月28日(木)日本経済新聞で店頭FXの10倍レバレッジ規制が検討されていることが報じられました。

このニュースに限らず、ニュースとして観測気球を上げ、情勢を見て既定路線に持って行くのが今の政府の常套手段ですね。
個人投資家がこのまま黙っていれば、店頭FXの10倍レバレッジ規制は既成事実化していくことでしょう。

この店頭FXの10倍レバレッジ規制は個人投資家保護を目的としていると言われていますが、少しFXをやったことがある方ならこれがいかに的外れな論であるかすぐにわかることでしょう。

個人投資家の方ならご存知でしょうが、レバレッジとはてこの作用のことです。
証拠金をてこ代わりに数倍から数十倍の取引を行えるのがFXの魅力です。

一般的に高レバレッジは危険であると言われていますが、実はそうではありません。
1ドル=100円の時、レバレッジ1倍と100倍で1ロット10,000通貨のトレードしたとしましょう。

レバレッジ1倍なら証拠金は100万円ですが、レバレッジ100倍なら1万円で事足ります。

Aさんは、レバレッジ1倍で1ロットのトレードを101万円で行ったとします。
Bさんは、レバレッジ100倍で1ロットのトレードを2万円で行ったとします。

有効比率100%ならレバレッジ1倍なら100万円でロスカット、100倍なら1万円でロスカットになります。
この場合、どちらも損失は1万円です。

レバレッジが高くなったからといって危険性が高くなるわけではありません。
それどころか低レバレッジのほうが危険なこともあります。
有効比率が100%ではなく、50%や30%だったとしたらどうでしょう。
有効比率50%ならレバレッジ1倍なら51万円の損失、レバレッジ100倍なら1万5千円の損失です。
有効比率30%ならレバレッジ1倍で71万円の損失、レバレッジ100倍なら1万7千円の損失です。

レバレッジが低いほど大量の資金を危険にさらすことになるわけです。
有効比率が100%であったとしても、相場が急変時にはスリッページすることはよくあることです。
そうなると、上記のような現象がいつ降りかかるかわかりません。
101万円をリスクにさらすのか、それとも2万円をリスクにさらすのか、どちらが安全かは誰の目にも明らかなのではないでしょうか。

それに、今回の10倍レバレッジ規制の対象は店頭FXのみでくりっく365は対象外だとされています。
個人投資家の保護が目的であるなら、店頭FXだけでなくくりっく365も対象にするべきです。
公的な取引所として誕生したくりっく365は、金融庁の天下り先として有名です。
現社長も前社長も金融庁の天下りなのですから、店頭FXの10倍レバレッジ規制はくりっく365優遇だと言われても仕方がありません。
金融庁に問い合わせてもまともな返答が返ってこないのですから余計疑われても仕方がないでしょう。

もし、このまま店頭FXの10倍レバレッジ規制がスタートしたらどうなるのでしょうか。
まず、ポジションを持っている場合、今までより証拠金が大量に必要になるため、追加資金が入金できなければ強制ロスカットになります。

日本の個人投資家はドル円ロングの塩漬けポジを持っている方が多いため、大量の強制ロスカットが発生すれば急激な円高が発生します。
個人投資家の流入により拡大の一途を辿ってきた為替市場は停滞を余儀なくされるでしょう。
余力のある個人投資家はトレードの場所を海外に移し、国内のFX業界は縮小していくしかないでしょう。

世界中を見回してもレバレッジ10倍などという国はありません。
そのため、海外大手メディア「Finance Magnates」などでは、日本がバカげた規制をしようとしていると大きく報道されています。
店頭FXの10倍レバレッジ規制をするのであれば、他の投資方法は高レバレッジでもよく、なぜ店頭FXだけがレバレッジ規制しなければならないのか明確に回答するべきでしょう。

FXは欧米などでは貧者の投資と呼ばれています。
少ない資金で投資を始めることができ、これほど効率よく資金を回転させることが投資方法は他にありません。
せっかく為替市場で強烈な存在感を発揮している日本の力の源泉である店頭FXを規制しようとしているのでしょうか。

レバレッジ25倍に規制された時もFX業界の活力が大幅に低下しましたが、それが10倍に規制されればFX業界を潰しかねません。
くりっく365、取引所を優遇するために規制が行われるのだとしたら、到底納得できるものではありません。

公的年金が頼りにならないと老後のためにFXをされている方も多いでしょう。
そのような個人投資家をいじめるかのようなレバレッジ規制案には断固反対します。

FXの10倍レバレッジ規制改悪問題を考える会に賛同します。

レバレッジ規制.JPG
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